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2020/04/18

宗谷本線抜海駅も廃止になってしまうのか

 とうとう宗谷本線抜海駅も2021年3月の廃止対象になり、かなりショックです。

 抜海駅といえば、南稚内から利尻富士撮影ポイントを通って抜海まで歩いたり、駅近くの牧場民家でバーベキューに誘われたり、夏には夜を明かしたり、本当に思い出深い駅です。牧場や原野のまっただ中に木造駅舎が残る無人の交換駅、道内でも最も北海道らしい駅だと思っていました。

 日本鉄道遺産にでも指定されて残ってほしいところですが、信じられないことに地元自治体は抜海集落へ廃止を勧めているようです。抜海の宿「ばっかす」サイトで読んだ情報です。私たち道外からの旅人からすれば、宗谷本線で稚内を訪れるのは抜海や勇知など途中に小さな駅があってこそ意味があります。観光客で、途中にある無名の原野や牧場を見ることなしに稚内市街や宗谷岬だけを見にくる人はまれだと思いますが、それと同じです。宗谷本線を残すにはやむを得ない、と考えるのはムリがあるのではないでしょうか・・・。

 抜海駅2004年の思い出から、少しでも抜海駅の魅力が伝わればうれしいです。そしてなんとか存続してほしいものです。

※関連記事 抜海も廃止か(今ここ) 抜海が廃止の危機に 存続決まった抜海 抜海で稚内行を見送る 残るか兜沼・勇知・抜海 抜海が棒線化 抜海の木造駅舎 稚内市最南勇知駅 兜沼が見える兜沼駅 南幌延の板張りホーム さらば歌内

 

 

 

▼牧場や原野のなかに突然踏切が。こんなところで遭遇すると、線路は日本隅々にまでに巡らされていることを改めて感じる。
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▼踏切から南側を見ると遠方信号機があり、抜海駅は近そうだ。最果てのこの地にも線路が通り駅があり人が住むのだなぁ、と訪れた誰しもが心を打たれるはず。
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▼宗谷本線抜海駅は、今日も変わらない姿のようだった。現在時刻は15:16。次の稚内行は16:22、次の名寄行は17:37。他に誰もいないので、地方線区ならではのゆったりとした時間を一人占めできた。都会ではつくりようのない豊かな時を。
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撮影地 北海道稚内市抜海村クトネベツ

 

 

 

▼相対式ホームを持つ交換駅の原型をみるかのよう。道内では1980年代から廃線・廃駅が続いている。今まで駅の廃止をいくつ見送ってきたことだろう、この流れがいつまで続くのだろう。鉄道会社だけでは解決できないし、先が見通せないのがつらい。
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▼下り夜行急行利尻で通過するときには必ず抜海駅を注視し、いよいよ迫る宗谷本線クライマックス区間から見える利尻富士に期待したものだった。いくつも通り過ぎた小駅はここが最後、長かった最北への旅ももうすぐ幕を閉じる。
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▼構内踏切で鳴る「ナーンナーンナーンナーン」に地方線区を感じる。自分の場合この音の原体験は相鉄線なのだが、そのうち寂寥感のイメージが強くなっていった。
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▼交換可能な列車の有効長はかなりあるよう。廃駅後も交換できる信号場として残るのかもしれないが、それでは時刻表から消えてしまう。地元の方々が考える以上に、全国各地からこの駅のことを想っている人は多いと思う。
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▼この頃も駅近くの民家は数軒だった。確かに利用者は少ないだろうが、無人地帯ではないし全国から訪れる人もいる。もはや北海道の鉄道は、地域輸送はあきらめ訪問者からも門戸を閉ざすのだろうか。私たち道外からの訪問者には、「何もない所だから行かない」のではなく「何もない所(のように見えるだけ…)だから行く」旅もあることを少しだけ分かってほしい・・・。
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《追記》 抜海駅は2021年3月以降も存続することが、2020年12月9日に発表された!祝!

《2023/7/15追記》 稚内市は抜海駅を2025年3月迄に廃止、することが報道された!悲!

 

 

 

 

 

△カメラ Canon PowerShot S1 IS
△紀行日 2004/8/11(水)

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コメント

宗谷本線に乗っていると沿線には何もない駅が沢山あって誰が利用しているか不思議だったのですが、昔は駅前が栄えたのかなと思ってしまいます。
駅数は減っても路線は、ぜひ残してもらいたいものです。
立派な抜海駅の建物が何かに使えたらいいと感じてしまいます。

★ 汽車空間さん
北海道の都市間にある駅は、みんな同じような感じですね。
よく道道名にもなっている駅からの通りは立派なのですが。。

せめて稚内までの鉄路は残ってほしいものです。

もうずっと昔ですが、蒸気機関車を撮影しに抜海に立ち寄りました。撮影後、列車もないので南稚内まで歩いていきました。今みたらものすごい距離ですが、若いころは何でもなかったです。

次は20年ほど前に妻との旅行で抜海駅を見に行きました。あまりの懐かしさに感激しました。今度廃止になってしまうそうですが、残念でなりません。もう一度行きたいです。

★mt43さん
ご覧いただき、ありがとうございます。

確かに改めて見てみると、抜海-南稚内の営業キロは11.7キロですね。
10キロを超える歩き撮影行は、今となってはちょっと躊躇してしまいます。。
最後になってしまうとは思いたくありませんが、私もこの夏にでももう一度訪れたいです。

抜海駅 廃止で検索すると、このブログが二番目に表示されてびっくり。
FM稚内で、抜海駅存廃にかかる稚内市長の答弁を聴いていましたが、「駅を無くさないで欲しい」という我々のような人間からの声が稚内市あてに46通届いているそうですが、駅から集落が離れていることも災いし、駅廃止に同意して、代替バス走らせる方向のようで残念です。

★ TODOさん
ご覧いただき、ありがとうございます。

私も少しでも応援したいと思い、そのうちの1通で声をお届けしました!
声が集まったことは道新や朝日の記事にもなっていましたが、それでもやはり廃止でしょうか・・・。

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